理想的だったサッカー日本代表のオランダ戦と「そこそこ」に誘導するバランスの悪い価値観
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ここ数ヶ月、サッカー日本代表なんてまともに見てなかったけど、昨日久々に見てみた。
最近では何やら「ザックヤメロ!」「監督交代だ!」って声まで出てたから、直近の結果がよっぽどひどかったんだろうなと。
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まぁ前半はひどかった。
状態の悪い芝の影響もあっただろうけど、その中でもオランダは滑からパス交換とボールコントロールをしてたんだから言い訳にはならない。前半の二失点はいずれもいただけないミスからだったから、こりゃいかんなと思ってた。しかも攻撃陣はまったく覇気がなく、本田も精彩を欠いていた。
んん、なるほど、こりゃいかんね、って思ってた。
前半終わりに一点返して後半。
全く別のチームになった。
ディフェンスがプレッシャーをかけるラインをある程度明確に決めたこと、前線とディフェンスの距離が縮んでコンパクトになったことでパス交換が細かくスムーズになったこと、香川・遠藤を交代で出場させてボールの収まりどころを増やしたこと、前線の選手のポジションチェンジを頻繁に行ったことで、日本の流れは良くなって、逆にオランダが混乱した。後半のチーム、特に二点目はヨーロッパでもなかなかお目にかかれない完璧な崩しだったし、柿谷が外した幻の三点目も完璧だった。
俺サッカー日本代表見てたらいつも思うんだよね。
サッカーに対して「バランスが悪い」って。
不思議なのは、日本って自分たちが既に強豪国かのように「世界と戦うために」とか「理想」を言うクセに、選手や監督が具体的な戦術的で「理想」を追うとすぐに「もっと足元を見つめて」って言う。それも日本が好きな価値観なんだけれど。。。
そして解説者どもが使うもっとも曖昧な言葉が「日本らしいサッカー」。
「日本らしいサッカーを!」って聞こえはいいんだけど、それって何?誰も明確に言葉にしないし、共通の認識があるわけでもない。ただ言ってるだけ。監督によって戦術は変わるんだから、別にそんなのにこだわらなくてもいいやん。俺からすると、昨日のオランダ戦は前半が「足元を見つめたサッカー」で後半が「理想を追い求めたサッカー」だよ。
本当に世界と戦いたいんなら、どっかで博打的に理想を負わないと無理だよ。
そこで大成功してそれが後世のスタンダードになるかもしれないし、大失敗してイチからの構築を余儀なくされるかもしれない。
そこそこの内容からはそこそこしか生まれないよ。
「そこそこ」に誘導してるのは他でもないメディアだよ。