映画評…水曜日のエミリア…全ては受け容れることから。
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愛する男性と結婚しながらも、打ち解けてくれない夫の連れ子、口うるさい女医の前妻などとの人間関係に悩む新人女性弁護士の姿を通して、愛と幸福について問いかける人間ドラマ。主演は「ブラック・スワン」でアカデミー主演女優賞に輝き、本作の製作総指揮も担当するナタリー・ポートマン。監督は「偶然の恋人」のドン・ルース。
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ブラックスワンでも名演技を見せたナタリー・ポートマン主演の映画です。
終わり方は何とも消化不良感があるのですが、それが逆に想像を掻き立てるので、この映画には良かったと思います。
この映画のテーマを勝手につけると「受け容れる」ことだと思います。
自分自身や、自分の過去を受け容れられずに前に進んでも、それは結局気休めでしかないということ。
主人公も、過去の辛い生い立ちや、辛い経験を受け容れられないまま前に進もうとして、男性と出会ったり、人と接したりしますが、それはことごとくうまくいきません。その辛い経験を受け容れてないからこそ、起こる出来事すべてがその辛い経験とリンクしてしまうのです。
でも、リンクしてることすら受け容れられず、人を遠ざけたり、友人にひどいセリフを言ったり…
衝突や人との別れを繰り返しながら、受け容れることの重要性を学び、それを乗り越える。その結果、自分にも寛容になり、何よりも人に優しくなる。
僕自身もいろんなことで結果が出なくて、そんな自分を許せなかったり、それを受け容れられずに、人に辛く当たったり、自暴自棄になった時期があるので、その気持ちはすごくよくわかります。
全ては、受け容れることから。
改めてそれを認識させてくれた映画です。