書評…無趣味のすすめ 拡大決定版…シンプルで普遍的な概念の勉強
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無趣味のすすめ
少数派という原則
グローバリズムは思想ではない
「好き」という言葉の罠
仕事と人生のパートナーシップ
最高傑作と「作品群」
オーラの正体
夢と目標
情熱という罠
集中と緊張とリラックス
〔ほか〕
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これは非常におもしろい。いや、非常に勉強になった本です。様々な概念について、シンプルな言葉でまとめられています。私が最近色々と思いをめぐらせてた事が、タイムリーに表現されていましたので、メモりまくり。
「無趣味のすすめ」と書いてありますが、特に無趣味をすすめるわけではなく、コラムやエッセイのような内容です。
メモった部分を書いていきます。
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■少数派という原則
みんながやろうとしていること、みんながすでにやっていること、すでにニーズが満たされていること、価値が定まっていること、それらに本能的に背を向ける資質がなければヴェンチャーなどやれない。ただしそれは他人の言うことに耳を傾けないという意味ではない。
■「好き」という言葉の罠
本当に「好きなこと、モノ、人」に関して、私たちは他人に説明できない。なぜ好きなの?どう好きなの?と聞かれても、うまく答えられない。
「好き」は脳の深部から湧き上がるものだが、説明を担当するのは理性なので、ギャップが生まれる。
■仕事と人生のパートナーシップ
一人でも充分にやっていける人同士が信頼とビジョンを共有することで、初めて理想的なパートナーとしての一歩を踏み出すことができる。
■夢と目標
目標は天から降ってくるものではないし、誰かから与えられるものではない。自ら設定できなければ、何の意味もない。
何か具体的なものの実現を目指す人にとって、夢とは「現実」だ。
■ 集中と緊張とリラックス
リラックスできて、かつ集中して仕事ができる人は、実はオンとオフの区別がない。
「充実した仕事のためには心踊るオフが必要だ」というのは、無能なビジネスマンをターゲットとして、コマーシャリズムが垂れ流し続ける嘘である。
■どんなファッションで臨むか
そのファッションだけが相手の印象に残るビジネスマンは、私は無能です、とアピールしてるのと同じだ。
■優れた道具
ソフトブレーン創業者 宋文洲 、小林製薬 小林豊社長、村上龍はメモ魔。
問題はメモを取る行為そのものではなく 、メモを取らなければいけないほど重要な情報に常に飢えているかどうかだ。
■リーダーの役割
人望があるとか、 豪胆であるとか、忍耐強いとか、リーダーとしての「資質」なんてどうでもいい。どんなに優れた「資質」があっても、「何をすればいいのかわからない」リーダーは組織を危うくする。
ダメなリーダーの特徴、修飾語を多用する こと。「しっかりと」「きちんと」「粛々と」。
■ 仕事における有用な人脈
情報や知識や何らかの人間的魅力など、その人に何らかの有用性がなければ相手にしてもらえない。
この人は有用だろうかと考えるのではなく、まずはあなた自身が他人から有用だと思われる人材になるべきだと思う。
■ 後悔のない転職
「会社人間の死と再生」の座談会をした時、もっとも明るかったのが起業家、その次が転職経験者だった。明るいというか、さばさばした自由な雰囲気があって、会社は人に賃金やプライドや帰属意識を与える代わりに、人格を縛る場合があることを知った。
逆説的だが、頼むから辞めないでくれとと上司や同僚に慰留される人ほど、転職には合理的。
■ 決断する力
最優先事項を把握してる場合、決断には法則がある。もっともやっかいで、もっともむずかしく、もっとも面倒な選択肢が正解ということだ。
決定権と責任を持つポストを与えられて喜んでいる上司を信用してはいけない。優秀で、現状の困難さをわかっている人ほど、責任と決定権を与えられたときは、憂うつになるはずだからだ。
■若者と欲望
おれは二十三歳で「限りなく透明に近いブルー」を書いた、だから二十三歳なんて若くない、たまに親しい若者にそんなことを言うときがある。
若者を子供扱いして安心する大人たちと、子供扱いされてヘラヘラ笑うだけの若者たち、それと既得権益にしがみつく老人たちで社会の大部分が構成される国は、ゆっくりと衰退へ向かうしかないだろう。
■リーダーの発言
リーダー論が好まれる背景には、「甘え会うことは善」という精神の歪みが透けて見える。
■成功者に学ぶ
ダメな企業や個人は、むずかしいことには目をつぶって、簡単に復唱できるような精神論を好む傾向がある。当たり前のことだが、他が簡単に真似できるような事例が真の成功要因となるわけがない。
■成熟と洗練
未成熟で、洗練とは無縁の社会には、混乱や混沌、そして貧困と無知があり、犯罪が多発する。だが、成熟や洗練にはネガティブな側面がある。外部の変化への対応が遅れ、価値観が保守的になり、意識が内向きになって閉塞感が発生しやすい。
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なんて言うか…
シンプルが故に、「固い」印象を持つかもしれません。
普遍的なことというのは、しばしば退屈さをもたらすような気がします。成功している経営者の本を見ると、意外なほどシンプルなことが書かれていて、「これって当たり前じゃ?」と思ってしまいます。しかし、その当たり前のことができていれば、もっと多くの成功者が輩出されているはずです。
「きっかけ」「秘訣」などを求めて本を購入した人は拍子抜けするでしょう。
しかし、そんなシンプルで普遍的な言葉の中には、実は多くのエッセンスが詰まっているものです。どこまでそれを感じ取れるかが、極めて重要なスキルになるはずです。
話が少し逸れましたが、普遍的なことについて少し整理をしたい場合にはオススメです。コラムだけあって、一章あたりの文字数も少なく内容もシンプル。
きっと何かのヒントがありますよ。