これは今や11ブランドを抱える日本ブランド、サマンサタバサの社長、寺田和正氏の本だ。
「ブランドビジネス」という、華やかで派手なイメージとは裏腹に、書いてある事はむしろ地味(失礼!)だった。
しかし、一番大事なこと。大事なことだからこそ文章にするとシンプルで地味に映る。
サマンサタバサの社員の90%は女性だそうです。
一見すると、残り10%の男性社員にとっては羨ましい環境だ。。。
寺田氏は、仕事における「女性が持つ感性」を何よりも大事にされている。
メインターゲットが女性だという側面もあるだろう。
しかし、その理由はいたってシンプル。
女性は“誤魔化さない” から。
男性の場合は、空気を読む、根回し、上司、部下、方針、しがらみなど、様々な事を気にするが故に、ありのままを表現できる人は少ない。
その場で言えない事は、後でこっそり上司を呼び出して耳打ちする。
また、何か問題があったとしても、本人には表現せずに、その晩同僚と飲みに行って発散し、忘れようとする。そして実際に忘れる。
しかし、女性の場合はそれを残らず発散する。
仕事においても、その場でタイムリーに賞賛も不満を表現してくれるのは女性。
そういった人としての誠実さ、正直さ、自分と向き合って前進する強さを持っている。
また、良い意味で人の監視が厳しい。
誰かが少しでもルール違反をしようものなら、容赦なく批判する。
(諦めると非常に冷たくもなるのだが…)
そういった、近場の
コンプライアンスを維持するのにも女性は心強い。
私も、仕事における女性の力は素晴らしいと思う。
私の感覚から言っても、何かをするときに女性は欠かせない存在だ。
もちろん、男性には男性の優れた部分もあるので、その相互のバランスはこれからも追求していきたいと思う。