「成果主義」と「プロセス評価」を併用するぐらいなら「年功序列」がいい
「インセンティブ制度にすると生産性は下がる」- ダニエル・ピンクが証明した、やる気に関する驚きの科学
リンク:U-NOTE(http://ow.ly/kHhCs)
これはなかなか興味深かったです。
成果主義って言われて久しいけども、その成果主義でうまくいってる団体をヲラはあまり目にしたことがないんです。正確に言えばあるんだけど、もの凄い短期間だけうまくいってその後見るも無残に転落していった団体が多いんですよね。
成果主義って、漢字そのままで成果出した者に優先的に報酬を与える制度です。今までの日本は「年功序列」っていう非常にありがたい制度があって、年齢を重ねるごとに自動的に報酬は上がり、それを前提に数千万クラスのローンをみんな組んでいったんですよね。
業務的なことを言えば、何かをしても、逆に言えば何もしなくても給料が上がるので、40歳を過ぎてある程度の役職をもらった人は、午前中は新聞を読みながら部下にちょっかいだして、午後から会議三昧。夕方になるとそわそわしだしてどっかに接待に顔を出す。営業に出るといってもたま~~に部下に同行して上位顧客に「表敬訪問」するぐらいで、「出張」と言ってもメインは夜のクラブ(倶楽部)活動だったりね。本当にこういう人が存在したんです。(今も残ってるけどね。。。)
ただ、今の時代はなかなかこういう人に高い報酬を払うほどどの企業にも余裕はなくって、逆に言えばこんな人達が平気な顔してのさばってきたから日本企業は苦しくなってきてるんだ。当たり前だよね、だって働いてなかったんだから。
じゃあ年令に関係なく成果を出す人にモチベーションを与えようってことで「成果主義」が導入されてきたわけだけど、年功序列と真逆のシステムであるがゆえに、実力のない管理職たちは猛反対。経営者の顔色を見ながら採用してるふりして、実際は影で成果を出す若手を不当評価したり、成果を出せないように根回ししたりするんです。だって「成果主義」がストレートに機能しだしたら自分たちが困るんだから。
成果主義で困る人達は大きく2つ。
「成果をだせない人」と「実力のない管理職」です。そんな人達のご要望にお応えして生まれたのが「プロセス評価」なんですよね。「成果は出せないけど、僕達は"がんばった”から評価してください」っていうもの。で、恐ろしいのが企業は「成果主義」と「プロセス評価」を併用してしまって、もうてんやわんやの状態になるんですね。だって、成果を出した人も、成果を出してない人も同列に評価されるんですから。実質的に機能してないシステムを見ぬいた社員は、もう頑張らなくなるし、それならと上司におべっか使って必死に気に入られようとする。企業の利益よりも自分のポジション争いのほうが大事みたいな事になるわけです。
これ全部ヲラの経験談。
で、表面的に涼しい顔してる若手が一番厄介で、そんなヤツが1番虎視眈々とポジション狙ってるもんなんですよ。仲良くしてるふりして、タイミングが来たらいの一番に周囲を出し抜く。W君とかN君とかいたなぁ。そいつらの実態を見た時はさすがにゾッとした。まぁ今となっては「そういう人」って思ってるから平気なんだけどね。
自分の経験談も踏まえると、現時点では「年功序列」にベースを置いて、成果によってボーナスに多少の差を出すぐらいが一番日本社会には向いてると思うけどな。成果主義は確かに瞬発的に組織を活性化するけど、一年もすれば大変なことになるから。まだ日本社会にその免疫がない分、「膿」がでてきて膿が勝っちゃうみたいなところがあるよね。(大手企業でもそんな過去があったみたい。リンクの本は一度読んでみてほしいな。絶版で中古品だから、売り切れたら自分で探してね。)
まぁシステムはどうあれ、ちゃんと仕事しようよって話なんだが。
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