Twitter事件から見る 「コンプライアンス不況」 の生まれ方
アディダスジャパン、契約選手の情報流出を謝罪 社員がTwitterに書き込み
リンク:はてなブックマークニュース(http://ow.ly/4ZKkP)
ここ一年ぐらいで、何度か見かけた事件だ。
稲本潤一と田中美保がお泊まりデート? Twitterで実況される! ホテル従業員が暴露か? 映画館での目撃情報も……
リンク:ニコニコニュース(http://ow.ly/4ZKnQ)
陰口が表口になるということ~何でも心情をTwitterで吐露することの危険性について
リンク:勝間和代公式ブログ: 私的なことがらを記録しよう!!(http://ow.ly/4ZKoc)
端的に言って呆れる。
これでアディダスは、会社としてTwitterなどのソーシャルメディアの使用を制限せざるを得ないだろう。
たった一人のリテラシーの無い人間の為に、残りの全体まで規制される。
0.1%の人間に、99.9%の人間が合わせる。
本当におかしな話だ。
Twitterを使っていれば、その速報性は認識しているはずだ。
実際に3.11の東北大地震の時は、Twitterユーザーであれば、そこから情報を得た人は多かったと思う。
しかし、その速報性は諸刃の剣で、正確な情報が伝わるのも早ければ、「デマ」が流れるのも早い。
(「デマを流す奴が悪い」という議論があるが、人間誰しも間違う可能性があるので、私はその議論はばかげていると思う。)
どんなメディアであっても、そういった二面性を持っている。
それを理解して使用するのが、最近よく使われる言葉の「リテラシー」ではないだろうか。
要するに、Twitterを使用している人が無名であっても、有名人が発した言葉かのように一瞬で拡散してしまう可能性はあるという事だ。
それが、有名人のプライベートな情報などであればなお更。
この件をつぶやいた人は、まさに「つぶやき」のつもりだったのだろうと思う。
しかし、それではあまりにもネットの威力を分かっていない。
アディダスはソーシャルメディアが規制する事によって、ビジネスにも影響してくるだろう。
今や絶対的な立ち位置を確立したメディアを、販促の選択肢としても積極的には使えなくなる。
「規制するルール」ばかりが出来てしまう。
こうして企業はがんじがらめになり、そこにいる個人は上下左右前後を塞がれ、現在地に立ち尽くすしかなくなる。
こうしてコンプライアンス不況は完成するのだ。