書評……10-10-10 人生に迷ったら、3つのスパンで決めなさい!……恐るべき意思決定ツールを
全米ベストセラー! 仕事、夢、結婚、家族、友情。人生に迷ったとき、「決める力」が身につく本。紙とペンさえあれば、10-10-10は今、この瞬間から試せます。
もしも、この選択をしたら……
「10分後(今)はどうなっている?」
「10ヶ月後(ちょっと先)は?」
「10年後(未来)は?」
・・・こう自問するだけでOK!
短期、中期、長期と、3つの視点で選択肢を見つめれば、後悔しない決断ができます。
この本があればぐずぐず迷うクセ、優柔不断、チャンスを逃すパターンが変わります。
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第1章 「10‐10‐10」とは何か?
第2章 「10‐10‐10」と脳の働き
第3章 自分の本心を見つける
第4章 男と女の「10‐10‐10」
第5章 「10‐10‐10」を仕事に活かす
第6章 未来の自分を見つける
第7章 子供とどう付き合うか
第8章 友情を取り戻す
第9章 生と死を見つめる
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<P57>
直感とは、当然ながら十分に信頼できるものではないが、自分の直感を信じてる人には、「この決断を意味あるものにしよう」という意識を生む。
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なるほど!という感じです。よく、「事実(データ)に基づいて行動するタイプか?それとも直感タイプか?」と言われる事があります。直感型も意外と多かったりするわけで、そういう方々は本当に自分の勘を信じています。それは結局、ことごとく直感が当たっているのではなく、「この決断を意味あるものにしよう」という潜在意識から、結果として正しい方向に進むのではないかと思います。
そこからくる自信なのか、、納得。
<P59>
人は、最初と最後の情報を重要視して、間の情報を軽視したり、好きな人、嫌いな人で情報の受け取り方が変わるが、10-10-10は事実と憶測の見極めを求めるので、そういう要素に左右されない。
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これは本当にその通りですね。プロセスを無視したり、同じ情報を聞いたとしても、Aさんの方は信じて、Bさんの方は疑う。これは誰しもある事のように思います。
でも、たとえ今までBさんには騙されてきたとしても、今回は真実の可能性もあるわけです。「それ(過去)はそれ、これ(今)はこれ」の精神を持っていなければ、意外なところで大きな損をする可能性もあるように思います。
<P164>
実際のところ、価値観が違ったり、ありのままのあなたを評価してくれない人たちと共に働かなければならないのなら、どんな仕事も、あなたにふさわしいとは言えない。
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日本人の美徳として「続ける事」があります。しかし、ダメ(嫌)ならスパッと決断する事が必要です。今現在成功している経営者の本を読んでいると、どれだけその事業に投資していようと即断即決で取りやめを決定したり、例外なくすばやい決断力をお持ちです。それは一般人にも言えることで、自分の人生をよりよくする為に、思い切った決断をする事は必要だと思います。
<P170>
失速の原因を見つけることは、思うほど簡単ではない。私ら多くの人たちが自分が置かれた状況を、景気、悪い上司、ずるい同僚など、「自分の手には負えない何か」のせいにするのを見てきた。
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私も見てきましたし、私自身が以前はそうでした。自分でコントロール出来ない、変えられないものにばかり神経を注ぎ、逆に自分でコントロールできる、変えられるものを疎かにしてしまっていたのです。その結果として何が生まれるかと言うと、言わずもがなですが… 結果も出していないくせに、不満ばかりたれている卑屈な自分です。これは要注意。
<P175>
キャリアに悩み、自分は変わったのに、評判が変わらない~(略)
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時として自分の努力だけではどうしようも無い事があります。人からの評価や評判はその代表例です。「自分は変わった!」と自信を持てても、周りの評判が追いつかなければ、なかなか実感を得ることは出来ないでしょう。そんな時には、スパッと環境を変えてしまう。前述の事につながりますが、人の評価は自分でコントロールできませんが、環境を変えることは自分でコントロールできますよね。こういった判断(見極め)と行動力が重要ですね。
本書は非常に多くの事例から構成されています。
目次を見てもお分かりのように、「仕事」だけでなく、「恋愛」や「育児」「教育」等、多方面でこの「10-10-10」は実行可能です。むしろ、全体の割合から見たら、「仕事以外」の方が多いので、「人生の意思決定ツール」となり得るでしょう。
早速私もいくつかのテーマで試してみましたが、驚くほど事実だけが露になります。逆に言うと、二次情報や雑念などは一切排除された気持ちが見えてくるので、少しばかり現実逃避をしていたい人には辛いかも。
一読の価値ありです!