書評…I am here.…今の自分を100%受け入れること
<著者紹介>
1985年6月19日生まれ。沖縄県出身。4歳のときに2人の兄に触発されてクラブを握る。小・中・高校でアマチュアとして実績を残すなか、2003年9月、東北高等学校3年在学時にプロトーナメント「ミヤギテレビ杯ダンロップ」で優勝しプロ入り。現役女子高校生プロゴルファーとなる。翌04年シーズンの開幕戦「ダイキンオーキッド」でプロ初優勝。同ルーキーイヤーに5勝、賞金ランキング2位で1億円を突破。05年、第1回女子ワールドカップを北田瑠衣とのペアで制したほか、国内ツアーでは日本女子オープンを含む6勝。06年より主戦場をアメリカに移している。
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第1章 人生初のスランプ
第2章 立ち直りの兆し
第3章 アメリカで経験したこと
第4章 今振り返る日本での騒動
第5章 夢の原点。そして未来
巻末付録 宮里藍プロ成績
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物凄い感銘を受けました。もう一度読みたいと思います。
宮里藍選手は、当時なぜ、アメリカで勝てなかったのか。
スランプの始まりは、はっきりと記憶に残っている。
06年8月試合で放ったティショットの1打が全ての始まり。
それ以降は自分の人生で経験の無いスランプへと突入。
スコアが崩れるのは日常茶飯事で、スイングをする事はおろか、練習場にいく事に恐怖を感じるようになったそうです。
そんな状態になった原因は、「結果だけ」を求める彼女のメンタル(姿勢)にありました。
誤解の無いように言っておくと、結果を求める事は大事です。
当たり前です。
しかし、結果のみを求めるようになる事は非常に危険な事です。
なぜなら、結果が出ているときは有頂天にもなれるのですが、いざ結果がでなくなると「自分はダメなんだ…」という自己否定に繋がり、人の何倍も早い落差で転落するからです。
これは、私の営業としての経験談からもそう思います。
数字が上がってるときは、「営業は結果が全てだ!」と豪語できますが、いざ数字が上がらなくなると「数字を挙げられない自分はダメ人間だ…」となった時期がありました。
以外に知られて無い事ですが、結果は自分でコントロールできません。
自分が買って欲しいとおもっても、相手が買いたいと思わなければいけませんし、そこにはスケジュールや原価、予算、会社方針など様々な要素が関わってきます。
よくよく考えれば分かる事ですが、自分ではコントロールできないものです。
では、なんであればコントロールできるのか。
それはプロセスだけなんですね。
結果を出すためのプロセスに、100%の力を発揮する事。
先ほどの例に倣うと、「買って頂くための準備とアプローチに100%の力を注ぐ」
ただそれだけです。
心理状態としては、
「自分はやるだけやった。後は相手の返答を待つのみ。(人にゆだねる)」
そう言える状態が理想ではないでしょうか。
そういう心理状態であれば、一つの結果に一喜一憂する事無く、すぐに切り替えて前進することができます。
宮里藍さんが、数年間の試行錯誤の末に、色んな知識や人と出会い、そんな場所にたどり着きます。
その思考順路まで鮮明に書かれいますので、多くのビジネスマンは参考になると思います。