年末年始の挨拶回りへの疑問
営業をしていると、当たり前のように年末年始に挨拶回りをする。
礼を尽くすのは日本の伝統として誇らしく、素晴らしい部分である。
でも、ここに疑問を持たざる得ない習慣がある。
「挨拶だけ」の為に訪問してくる企業があまりにも多いことだ。
しかも、上司や幹部を連れて3~4人程度で訪問してくる企業も多い。
その場では、ほぼ商談をしないのが慣例(?)で、新しい情報提供も無い。
そして、その年を振り返ってどうだったか、来年はどうするか、などの建前の話に終始する。
そして年始。
日付としては、たいてい年末の挨拶から10日ほどしか経っていないのに、また同じメンバーで「挨拶だけ」の為に訪問してくる。
そこでは更に話題が無いので、その年の会社方針のような実はお互いにとってどうでも良いような話に終始してしまう。
これはお互いにとって、恐ろしいほど時間と経費の無駄である。
私は別に、挨拶を省略しようと言っているのではなく、時代に合わせてもっと効率的なやり方に変化するべきだと思うのだ。
もはや、「挨拶だけ」の来客に対応できる人はいない。
特に年末年始の来客が集中する時期には、いちいち対応していたら、一日来客で過ごす事になるだろう。
それに対応できる人がいるとしたらその会社の稼働率の方が問題だ。
私はいま営業三年目。
一年目は慣習どおりに挨拶回りをしてみた。
でもそこで早速疑問を持ってしまい、二年目からは年末の最終訪問も商談、年始の初回訪問も商談することにした。
そして、その商談の最初か最後に挨拶をする。むしろその方が喜んでいただける。
この慣習に実は心底うんざりしている人は多いと思う。
でも、会社間のお付き合いもあり、来訪を無碍に断る事ができずに、仕方なく対応している。
お互い忙しい中で、せっかく時間を割くのだから、どんな時期であっても有意義であるように工夫をしたいものだ。年末年始は決して特別ではない。
訪問する側がそういった相手の時間への配慮をすれば、年末年始であろうとも適切な訪問の仕方が見えてくる。
その配慮と工夫をする事で、お互いに効率的な関係が築ける。
今年もそれを念頭において活動しよう。