シルタス!

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今日の脳カツ 13.「裏言葉」 を辞めてシンプルな世の中に

日本には「裏言葉」という文化があり、少し複雑なやりとりがある。発した言葉の裏側に本当の意味があり、それを受けた側は、これも日本文化である「察する」能力を発揮する必要がある。「検討します。」は「いらないよ」という意味であり、「また今度。」は「さようなら」の意味でもある。 これは言う側だけが悪いのではなく、受ける側もそれに慣れている。「検討します。」と言われたら断りの言葉だと察して、その後深入りせず、結果の確認もしない。むしろ裏言葉を使うのは自分に「気を遣ってくれてる」のだと好意的に解釈するフシまである。僕が社会にでた時、これが非常に難しかった。 外国人で苦労して日本語を習得した人も、この「裏言葉」「察する」部分を習得するのは、なかなか困難な事である。 しかし、この「裏言葉」という文化を除外して考えたらどうなるだろうか?「検討します。」と言ったのであれば、本当に検討してその結果を相手に伝えるべきではないだろうか。 で、この習慣は悪いものだと思う。大震災以降の政治を見ていても、「原発は安全だ」と平気で言い放つ。「検討することを決めました」という言葉も平気で報道されているが、これは「何も進んでいない」という事を意味する。本来であればメディアを中心にここを突くべきなのだが、そういった動きは無い。 政治家の聞こえの良いセリフは、誰に気を遣って、誰が得をするのだろうか。本当に「国民のため」と言うのであれば、事実を事実のまま伝えることが本当の「国民のため」。企業で言えばオリンパス事件などもそうだが、「行動する」よりも「今をしのぐ」方が優先されだすと、物事はおかしな方向に動く。 普段の「小さな習慣」は非常に重要。僕は個人的には「本気出せば私はやりますよ」という言葉を信じない。なぜなら、普段から本気でやっていない人は、いざという時にも出来ないのである。なぜなら、「本気の出し方」を知らないからだ。この考え方から、普段の小さな習慣が大事だと思うのである。 普段から約束を守らない「小さな悪しき習慣」が、原発事故という本当に重要な局面でも顔を出すのである。「裏言葉」を辞めて、ありのままを表現し、約束を守るようになれば、お互いがそのままを表現して受け取る、そんなシンプルな世の中になっていくと思うし、そう願っている。