書評…日経平均を捨てて、この日本株を買いなさい。…実はチャンスが大きい今の投資市場
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はじめに 日経平均が下がり続けても、5倍株、10倍株は出現していた!
1章 日経平均にだまされるな!
今こそ、日本株投資のチャンス
2章 「インデックス投資」は危険!
日経平均は、もう死んでいる
3章 株価10倍を狙える!
日本市場における「超成長株」の選び方
4章 成熟市場・弱気相場でも勝てる!
「超成長株」の選び方・買い方・売り方
5章 グローバルデフレに突入!
今後の世界経済と日本株はこうなる!
6章 日経平均に勝つ!
日本株でお勧めの投資信託はこの5本!
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最近日本の株式に注目していたところ、人気ブロガーのちきりんさんのエントリーで勧められていた本書を早速読んでみました。
日経平均を捨てて、日本を応援しよう!
リンク:Chikirinの日記(http://ow.ly/9IKtn)
このエントリーにもありますように、著者の藤野氏は日系&外資系運用会社の勤務を経て独立。中小型株、成長株を専門とし、経営者インタビューや消費者目線での事業評価など、実地的な企業分析を重視して投資を行い、過去20年以上、そしてリーマンショック後も高い投資成果を実現されています。
そんな藤野氏が今回打ち出した刺激的な言葉は…
「日経平均は死んだ」
です。どういう意味でしょうか。
確かにこの20年以上、日経平均株価、TOPIXともに株価指数は下がり続けていました。たとえば2001年9月末~2011年9月末での10年間、日経平均株価は1,000円以上下落しています。しかし個別に株式を見れば、同じ10年間で、株価が上昇した銘柄は1,493社と上場銘柄の57%もあるというのです。さらに2000年以降、株価が5倍以上になった銘柄は783社、さらに10倍になった銘柄も278社もありました。
「死んだ」という言葉の意味はいくつかあります。
東京証券取引所第一部に上場する約1700銘柄の株式のうち225銘柄を対象にして値を算出している日経平均が、必ずしも日本の経済や株式市場の実態を正しく映し出さすものでなくなってしまったということ。そして、日本経済の再生している面よりも衰退している面ばかりを映し出す指標になってしまった結果、今後もあまりパフォーマンが期待できなさそうだ、と思わされてしまうという意味です。
これはメディアに罪はないかもしれないですが、日経平均の浮沈をしきりに報道する事によって、誰もが「日本株はダメだ」「今は投資する時期じゃない」「投資は怖い」などの印象を持つと思ってしまうんですね。ただ、依然として日本では投資がそこまで盛んではありませんので、「日経平均??」というレベルの人も多いと思います。そういう人たちからすれば、株式や投資というものは「何か特別な人がやるもの」かもしれません。
冒頭のデータにもあるように、個別に企業やその株式を吟味すれば、実はものすごいチャンスがあります。(ただ投資全般に言えることですが、投資には必ず一定のリスクも伴います。)
それでも約1,400兆円あると言われる個人金融資産が投資市場に入ってくれば、それだけ経済は活性化しますし、経済も元気になるはず。
まぁ、投資する人が少ないから、投資する人にはチャンスが大きいとも言えるんですがね…