書評…だからテレビに嫌われる…情報の裏を取って「真実」を知ることの重要性
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第1章 僕たちがテレビに嫌われた理由
第2章 実は「言論の自由」がないテレビ局
第3章 3.11以降、テレビは何を伝えなかったか?
第4章 世にもおいしい放送利権
第5章 視聴者とは、誰か?
第6章 テレビに明日はない
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最近、テレビをつけても消してしまうことが多くなりました。見続けることが出来るのは、編集の無いスポーツの試合ぐらいです。他人の失敗を延々と批判し、誤りであっても訂正すらしない。また、ニュースに出演されてるコメンテーターなどの「有識者」の方々のコメントは驚くほど同じ視点で、似たようなもの。しかも、そのほとんどが感情論であるというオマケ付です。
そんな手法で世論を作り上げて、声高に叫ばれる「責任論」が国民みんなの声であるかのような報道には、幻滅してしまいます。
バラエティ番組も同様です。
本当にオリジナリティのある番組がへりました。くだらない食べまくり番組(実質その店の宣伝)なんかはその代表で、演者を変え、局を変えてるだけで本質的に同じような番組が多いです。
ざんねん。。。
このマスコミにつぶされた二人の本を読んでの感想は、私と同じことを思っている人は少なくないのではないか?ということ。でも、それは声になっていない。(あっ。でも最近は韓流デモなんかが起きましたね)
震災後の政府や東電のウソが次々に発覚したところを見ると、もしかしてくだらない番組や報道で電波を独占するのは、「本当の大きな問題」に目を向けさせないための手段なのかもしれない。
自社は「必死に守るもの」、そしてスポンサーは「お客様」
また、政治家のご子息様が数多く縁故入社している「TV局」
ご子息様に自分の親を批判する番組を作れといっても無理ですし、お客様を批判する番組についても同様でしょうね。心情は理解できます。
ビジネス上の複雑な関係がある事も理解は出来ますが、「公正、公平」が聞いてあきれます。
他国の話ではありますが、ニューヨークタイムズではジェーソン・ブレアによる捏造事件(記事ねつ造:米NYタイムズ元記者の執筆記事、半数が盗用 (毎日新聞) http://ow.ly/7a6S5)が起きたとき、自社に取材チームをつくって、「ニューヨークタイムズはなぜ間違ったのか?」という記事を、ニューヨークタイムズに掲載したそうです。
ジャーナリズムへの誇りを感じますし、自社にも容赦しない本当に意味での公正さです。
震災後に一気に失墜したその信頼。
TV局では報酬減、制作費減などが続いてると聞きます。もう一度TVの時代はくるのでしょうか。
知らなかった情報もたくさん書かれていて、非常におもしろい一冊でした。
しかし、全部を鵜呑みにするのではなく、自分で情報の裏を取って、自分で判断する事が大切。
それも、この本から学んだ事です。