シルタス!

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書評…ホリエモンの最後の言葉…村で目立つと阻害されるけど、街に出れば…

----------------- 第1章 それでも僕はネクタイを締めない! 第2章 僕はインターネットと出会って変わった 第3章 なぜ、僕はフジテレビを買収しようとしたのか 第4章 本当は僕が最初にスマートフォンを作っていた 第5章 ある日突然、東京地検特捜部がやってきた! 第6章 ロケット開発、映画監督…2年後にやりたいことがいっぱいある 第7章 僕はノマドになりたい ----------------- <1>若いうちに金持ちにならないと意味がない 要は六十何歳とかで会社の社長になって、体の自由もどんどんきかなくなるし、うまいものもそんなに食えなくなるし、酒もそんなに飲めなくなる。女の子にもモテなくなる。どんどんそうなっていくわけじゃないですか。そういう状況でお金持ちになっても、権力を握ってもしょうがないでしょと。だったら若いうちに頑張って、若いうちにそうならないと意味ないんじゃないのか、と言っていたもんですから。 → 「欲求が旺盛な若い時に金は無く、老いて使い道が無くなったから金が入る」というニュアンスの事がよく言われますが、まさにその通りですね。しかも日本特有の考え方で、若い時は自動的に「下積み」と見なされ、何の疑問も持たずに年長者に従う傾向にあります。これは、良くもあり、悪くもあります。当然ながら、年長者だって間違う事もあり、知らないこともあります。ましてや、現代のような変化スピードの速い世界では、常に先輩がいない状態だと言っても過言では無いでしょう。 少し話が逸れました。 要するに、苦労なんかせずに、早いうちに勝負して、早いうちに成功して、お金を掴めれば、本当はそれにこした事はないですよね。本当に使いたい時、使えるときにお金がある。これは素晴らしい事だと思います。アメリカのベンチャー企業なんかも、20代で平気で億万長者ですもんね。。 こういった欲求をストレートに表現する事は、日本では敬遠されがちなのですが… 欲求と言うのは、物凄いエネルギー源ですから、欲求からのスタートでいいと、僕は思うんですがね。。。 <2>日本人は静かに、等しく、貧しくなっていく みんな同じように考えて同じことをやるんだ、みんなと違うことをやるやつは悪いやつだ、と子どものころからずっと叩き込まれてきている。だから、今回のような災害のときは、確かに暴動とか起きなくてすばらしい。みんな一丸となって、一様に同じ行動がとれる。これは発展するときも、衰退していくときもなんです。  いま日本は経済危機とか財政が悪いとか、少子化だ高齢化だと、いろいろ言われているじゃないですか。だから僕は、たぶんみんな等しく、貧しくなっていくことを、静かに許容すると思う。「みんなで一緒に貧しくなろう」みたいになっていく。実は日本ってすごく貧しくなりつつあって、海外に行くとすごくよくわかると思うんです。 → これは、すごく良い面もあるわけです。事実、大震災の混乱の最中にあっても、暴動や強盗も起こらず、一人ひとりが我慢したり、譲り合ったり、秩序の中で行動している姿は、世界中の感動と関心を集めました。日本人の素晴らしい面でもあります。 しかしこれは、悪くなっていくときも同様なわけで、誰かが大きな声を出して鼓舞したり、間違いを指摘したりしなければ、何の疑いも持たずに、そのままみんなで海に沈んでいきます。 個人が豊かに生活するためには、一人ひとりが「考える」事が必要です。 この部分の指摘によって、再認識しました。 ホリエモンは現在獄中です。 しかし、精力的に手書きでメルマガを執筆したり、外との接点を絶やさずに生きておられます。目立ちすぎたがために、こじつけの罪で、しかも他の人であれば執行猶予付きの判決が出るような罪状で、側収監されました。理不尽極まりない。 逮捕前、営業利益世界一を目指して会社の拡大を進めていた、そんな人が、出所したら「ノマド」になりたいと。ノマドというのは、「定住しない生き方」で、家や特定のものを持たずに、日本や世界各地を点々とする行き方です。基本的に自由人なんですね。 日本という「村」では、目立ちすぎて阻害(村八分)にあったけど、世界に出れば、容易に受け入れてもらえるかもしれませんね。 自分達が見ている世界なんて、日本の、しかもある一部の都市の、本当に狭い部分なんですから。 もしかすると、早く自由になりたくて、あんなに生き急いでたのかな。 勝手にそんなセンチな気持ちで、この本を読み終えました。