読売新聞社説 : 東電株主総会 大いなるポジショントーク
東電株主総会 厳しい声を経営改革に生かせ
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昨日は東電の株主総会。
総会では、安全対策の不備や事故収束の遅れ、情報提供の不十分さなどに批判が相次ぎ、勝俣恒久会長など、経営陣の責任が問われたと。
出席した株主は昨年の3倍近い9,300人に達した。所要時間も6時間を超えたとの事です。
批判は当然です。
対応の遅れに加えて、捏造や隠蔽。
こういった企業体質が露になったのは記憶に新しいです。
電力事業は基本的に独占企業なので、競争力が無い。
いや、競争する必要が無い。
民間企業でありながら、どこと仕事するにも役所バリの殿様商売。
おそらく、社風にも傲慢さがあったのでしょう。
うまく行ってる時はそれでも問題ないかもしれません。
(無くは無いですが…。)
しかし普段から、「誠実に」、「正確に」、「迅速に」対応するついていなかったので、不測の事態が起こった時に、まず彼らが考えたのが「保身」
本心を言うと、理解できなくも無いです。
自分がもし同じ立場にいれば、正しい行動が取れたかどうか、自信はありません。
不測の事態のときは、多くの人が「正しいか、どうか」よりも、「どうやって傷を負わないようにするか」を考えてしまうからです。
「正しいか、どうか」で言えば、彼らへの批判は当然です。。
しかし、興味深いのは…
一部株主が毎年のように提案していた原発事業撤退の議案については、反対多数による否決。
ただ、例年は5%ほどの賛成が今年は約8%に増えたと。
株主の方々は、言うまでも無く、既に東電株を持っています。
経営陣を批判するものの、自分の儲けについては、「正しいか、どうか」よりも、「どうやって傷を負わないようにするか」が優先されているようです。
ポジショントーク。
現状で言えば、電力の安定供給に原発は欠かせないし、撤退すれば、火力発電の燃料費などがかさんで収益が低下し、被害者への賠償にも支障がでます。
こちらも、自分がもし株主であれば理解できる。
経済活動は一筋縄ではいかない、難しいものですね。