私の書評が拙くて、スルーされてしまうのは非常に悲しい。
ブログは読まなくても、この本は読んでほしい。
それぐらいの一冊である。
「業務効率化」や「
ワークライフバランス」とは最近よく言ったものである。
しかし、それは何らかの「システム」や、「
グループウェア」などに頼ることが多いように思う。
そういった物は、基本的に「他人の知恵で作り上げられた物」である。
自分たちが業務効率化を目的に、システムの導入について議論するのは、言い換えると
「人の知恵で作り上げられた物」を、「導入するか」「否か」
を検討しているだけであり、基本的には購入予算とリターンを考えればそれで済む。
要するに、創意工夫でもなんでもないのだ。
実際に導入してから、劇的に効率化される例も稀だし、効率化されたとしても莫大な費用がかかっていたりする。(何年でペイできるのか。。)
社員からすれば、導入(購入)は、自分で費用を払うわけでもないので、一生懸命使いこなして、元を取ろうとする意識も乏しいのかもしれない。
この本の著者である山本敏行氏はEC studioの代表。
EC studioといえば、
ワールドビジネスサテライトで取り上げられていたように、社員全員に
iPhoneを支給したり、会社に電話がなかったり、
プレステ3を使用したテレビ会議をしたり、
Skypeで顧客と商談したり、働く人にはとても本業に専念ができそうな魅力な会社だ。
1.インターネットを活用できないことはしない
2.株式公開しない
3.他人の資本は入れない
4.経営理念を共感していただける会社としか取引しない
5.経営理念に沿わないビジネスはしない
6.特定の組織に所属しない
7.社員をクビにしない
8.売上目標に固執しない
9.サービス向上に妥協しない
10.守りに入らない
11.高価格なサービスは提供しない
12.会社規模を追求しない
13.日本にプラスにならない事業はしない
14.日本市場だけにこだわらない
この理念に基づいて会社運営をし、「社員満足」を第一に考えるとの事。
日本的に言えば、「自分第一」のようで「自己チュー」に映る。
しかしそこには、「社員満足がなければ顧客を満足させる事はできない」という明確な裏づけがあるのだ。
純日本的な枠組みを打破した思想と発想で、しかも成功している会社があるのは非常に喜ばしい事である。
同じ大阪人の誇り。
是非ご一読を!